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る。
凝縮水分離器(1)で分離された炭酸ガスは、温度計TE-704で温度を計測し炭酸ガス凝縮器へ流入する。炭酸ガス凝縮器で凝縮した凝縮炭酸水は、液位調整弁LCV-702で一定の液面に保持された凝縮炭酸ガス分離器で炭酸水(一部凝縮水を含む)と酸素等の不凝縮ガスに分離され、温水槽内に設置した減圧弁PCV-702で約40kg/?2G,RV-701で約10?/?2Gに減圧され、さらに大気圧まで減圧後凝縮水分離器(2)へ流入する。ここで、温水槽内に設置した減圧弁より2段階で減圧するのは、減圧による炭酸水の凝固を防ぐためである。炭酸水は減圧により気体となり、凝縮水分離器(2)で凝縮水と炭酸ガスに分離され、炭酸ガスはFX-704、凝縮水はFX-705で流量を計測し系外へ排出される。一方、凝縮炭酸ガス分離器で分離された不凝縮ガスは、流量計FX-704で流量を計測し系外へ排出させる。
冷却水は、冷水循環ユニットの冷水機で温度制御され、水蒸気凝精器、炭酸ガス凝縮器へ任意の流量で並列に流すことができるようになっている。
排ガス凝縮器の運転では凝縮量、圧力の制御が重要となる。凝縮量は実船を想定した場合、供給される冷却水温度が一定となるため、冷却水量を変化させることで制御する。ここで、凝縮量は冷却水流量との関係でほぼ定める。また、凝縮器内の圧力は排ガスのすべてが凝縮する場合には凝縮量(冷却水流量)で制御することになるが、試験温度・圧力低下で凝縮しない不凝縮ガスが含まれる本システムの場合には冷却水量とともに不凝縮ガスの系外排出で制御する。排ガス凝縮装置では、この排出を凝縮炭酸ガス分離器に溜まった不凝縮ガスを系外へ排出することにより行うが、実船では系統内(例えば、CGRファン吸込み口)へ戻す等の検討が必要となる。
また、排ガス凝縮試験装置では、凝縮水分離器(1)、凝縮炭酸ガス分離器での分離した凝縮液の排出ラインで減圧を行い、特に凝縮炭酸水は減圧・炭酸ガスの気化による炭酸水の凝固を防止するため、二段減圧を行っている。
しかし、排出システムを継続した試験で、実船ではこれらの分離器の後流側に設置した減圧機器の必要はなく高圧燃焼器と組合せた排ガス凝縮試験を行う場合の特有の機器である。
(6)まとめ
水蒸気凝縮器ならびに炭酸ガス凝縮器を組み込み、各凝縮器の伝熱特性、運転制御性を把握するための排ガス凝縮試験装置の詳細設計を行った。

 

 

 

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